私がまだパティシエの専門学校に通っていた頃の話ですが、「ジャパン・ケーキ・ショー」のコンクールで銅賞をとったんですね。正直、悔しくて涙が出ました。だって、「金賞しか注目されない」という現実をそのときに痛感したから。そのときからですね、この世界で絶対一番になるって心に誓ったのは。だから今の私の目標は、私が作るスイーツで、サン・ワードを全国一有名な会社にすることです。
ちなみに、私はパティシエという仕事が天職だと思っています。一生に一度の感動の舞台にこそ相応しい、世界に二つとないオリジナルのケーキ。それが私の作品なのですが、完成してすぐにお客様に食べて頂くので、1時間を待たずに消えて無くなってしまいます。でも、寂しいという感覚はないですね。それよりも、私のケーキを食べてくれたお客様から笑顔がこぼれる瞬間や、お客様の理想のケーキをゼロから一緒に創り上げていくプロセスが何よりも好きで、心から嬉しいと感じるんです。だからこれからも、私にしか作れない最高のスイーツを、ずっとずっと作り続けていきたいと思っています。
でも実は最近、ちょっと悩んでいることがあります。なにかと言えば、後輩の教育なんですが…。会社なので当然なのですが、後輩の指導や仕事の管理をする人がいないと、やっぱりいろいろと問題が出てくるんですよね。それに周りは私より若いメンバーが多いので、私が教育担当を買って出ないといけないことは重々承知しています。でも、ぶっちゃけ言うと「もっとケーキを作っていたい!!」